趣味を極める
井上彰さんは地元、生産者団体の重職を担い、「赤石五葉松」を世界へ羽ばたかせるべく活動している一人である。代々の家業を継いで盆栽職人になった者が多い中、井上さんは愛好家として盆栽をはじめた。そのこだわりは、樹だけでなく、盆栽鉢や、添え物にもおよぶ。特に、石へのこだわりは強く、険しい山を登り採掘にいくほどだ。
赤石山の天然石
地元赤石山はカンラン岩という岩石で構成されており、その石は赤っぽいのが特徴でザクロ石とも呼ばれている。この石は地殻深くのマントルにあるので、めったに地表にみられず、日本では珍しい岩石だそうだ。その岩石がなんらかの理由で山の表層に露出し、これを採掘したものが、その美しさから鑑賞石として地元の名物にもなっている。井上さんは、地元の自然風景の代表的なものを造形したものとして、盆栽やザクロ石に魅せられた。
地元の風景を世界へ
生まれ育った故郷の素晴らしい盆栽や天然石をもっと知ってほしい。そして後世に残したい。そんな思いから、盆栽の生産者として、生産者団体の役員として、エネルギッシュに活動している。
井上さんの盆栽園では、松を中心とした盆栽や多くの天然石を見ることができる。
盆栽表家 井上彰
- 住所
- 愛媛県四国中央市土居町上野3495-1
- 電話
- 090-7626-2028